「日本刀全集(1 日本刀の歴史」本間順治/佐藤貫一・監修

全9巻なのでもうちょっと仰々しい内容かと思っていたんですが、正直これだったらもうちょっと早めに読んでおいても良かったかなぁ、あれですね、兵部省造兵司で武器製造してたんだよん、という内容と、部民(べみん)という存在が上代にあってそこにいろんな武器製造の部が存在していたこと。
それと奈良時代正倉院のコレクションによって当時の日本の刀鍛冶の技術が完璧とは知れるものの、果たして日本人が作ったものだったのかな? てのは興味深い。
そもそも製鉄技術にしてからが、神功皇后の時点でまだ日本にないよん、て言ってたのかww とりあえず彼女が朝鮮半島を征服したのかそうでないのかはともかくとして、技術者を連れ帰ってきたとは見ていいらしいってこないだ鉄の本で読んだのですが。
これ以降に技術が発展したって見てしまっていいものやら、自信がない。
ともあれ、砂鉄そのものは豊富だったので室町時代にはどうも大量に刀の輸出が行われているみたいですね。私、大量生産をしていたのは備前刀工なのかと思っていたんですが、どちらかというと大和国の刀工ってほうが妥当なのかな?

刀単位ではさすがに日本刀の本が28冊目なので特に新しいところもなにもなかったんですが、少し前に大和鍛冶の特集で読んだ人名などがぽつぽつと出てきていて、どうも見たことがない刀派だなと思っていたのが見当違いだったな、ということに気付かされました、あー、有名どころ以外はあんまり触れてないものなのか、正直すみません。
単純に回数重ねてると似た内容でもわかりやすくなることってあるよね。
刀の写真は基本白黒、印刷用紙はわりと質が良いですが、この印刷だと山城、備前辺りが綺麗に見えてあとがわかりにくいんだよな。実物もうちょっと見たいなぁ。