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「たたら製鉄と日本刀の科学」鈴木卓夫

とりあえず今の時点で「靖国たたら」というものがなんだかはよくわかっていないのですが、あれです、靖国神社と関係があるというのは少し前から聞いてはいました、靖国神社ってのが前身が護国神社と言ってもともと長州(山口)の辺りにあった神社らしいんですが、九州とか中国地方に点在している、のかなぁ。
まああれ、わりと来歴がもごもごと説明半分になるみたいな神社ですね…。
戦後に揉め始めたように思ってる方も多いと思うんですが多分明治だなぁ、なんか妙な圧力掛けていたのは見たことがあるので。たまにあるんだ寺社関係。
それはいいとして、ここがたたら技術を温存したことだけは間違いがない。
で、そこの鉄を使っての鍛刀の実験のようなものもちらほら。
今まで何冊か鉄から見た日本刀の本を読んでいたのですが、これは材料の条件のほうからアプローチしているので今までで一番具体的だったなぁ、というのが印象。
(あれだね、物があるところから語り始めるのがわかりやすい法則だな、神社とか美術品本体とか、そこに仮説をいくら乗せても本体は揺らがないからなぁ。)

まあ一番面白かったというか意義があったのが炭素鋼に関してですが、セメンタイトとかマルテンサイトとかソルバイトとかトルースタイトとか、もういろいろですいろいろ。刃文もこれによって形になっているものの、刃文の違いによってはこの物質に変化はないようです、少なくともどの炭素鋼だと良いとか悪いとかの違いはないみたい。
備前伝は焼入れしたあとの鉄の冷却が急速で、相州伝は鉄の冷却がゆっくり、それが表面の見た目にも表れるようです。というか炭素の少ない心金を炭素の多い皮金で包んで耐久性と強度を両立させるとか、なんか全体的に科学的に正しいんだねこれ…?