「国会」図説にっぽんの役所1、榊原昭二

12冊のシリーズの1巻めでこの次の巻が内閣、さすがにそのくらいの本はいろいろあるんですけども、そこからあとの各省庁に関しての本がなかなかないので手に取ったんですが、この巻はこの巻で今の国会議事堂が昭和11年に作られたとか(第1回帝国議会からのち45年ほど日比谷公園にあった仮設の議事堂が使われていたそうですw)。
そもそも明治14年に「国会開設の詔」が出された10年後の明治23年に先立って大日本帝国憲法が作られまして、それに沿って国会→帝国議会と名前を変えていたのだとか、どっちの名前もなんとなくは知ってるんですが、ああ、そういや改名されてたのか。
この本では書かれてなかったんですが、東京駅や日本銀行を作った辰野金吾氏が本議事堂に関わっていて、しかし最初はコンペだったとか、そもそも大正9年になるまで予算不足で建設に取り掛かれなかった上にそこからさらに14年も作り続けたとか。
仮設の議事堂がその間に1回全焼、もう1回の火災と関東大震災を経て、結構大変なことになっていたんですね、木造だったからなぁ、仮設議事堂可哀想に。
しかし日比谷公園にあったってことは、今もどこかに残ってるのかな? 見てるかも。

立法機関が行政機関との相互関係を持っているのはイギリス型の特徴なんだよ、とか、アメリカくらいしか三権分立がきちんと成立してるところはないかも、だとか。そもそも日本の場合は司法が監視的な役目にもないんだよね。
まあ衆議院参議院に対する優越だとか、実際にはほぼ平行した存在だと思っていた参議院貴族院の関係、ああ、廃止した時点で衆議院の独走を防ぐ意味で併設されたのか。
かつて戦前は国会主導だったものの、戦後は主に委員会中心へと移行、これは法案の数が増えたということと専門化が進んだためだとか、まあその辺は軽くお浚いでw