『興福寺-猿沢の池に映える五重塔』週刊 古寺をゆく05

とりあえずこのシリーズを読んできたのはこの興福寺が目当てだったのですが、このあとを読むか読まないかはちょっと迷おうかなと思います、ところで申し訳ない言い方かもしれないんですが、なんで4巻が「中尊寺」なんでしょうね…。
(2巻の「東大寺」よりも早く作られた、1巻の「法隆寺」の流れを組んだ元興寺の隣に作られた多分日本最大の権力一族だった藤原氏の氏寺だよ、「東寺」はわかるんだけど「中尊寺」に追い越された理由がちょっと今の私ではわからない。)

で、法相宗というのがちょっとわからなかったんですが、薬師寺なんかと同じ流れなのかなぁ、あれですね、玄奘三蔵が出てきていたり曼荼羅があったり、日本の宗派と結び付けて考えたことはなかったんですが、そんなに馴染みがないものでもないな。
それと一度源平合戦の時代に東大寺と共に炎上しているのですが、東大寺はさらにその後室町末期にも燃やされているんですよね…、興福寺がその時代には免れてなによりです、おかげで鎌倉時代の仏像などがだいぶ多く残ったんじゃないのかなぁ。
正直今までの巻の寺院と比べると俗っぽいようにも思うんですが、なんだろ、嫌な感じの俗ではないなぁ、あれですね、本の中の地図で「五重塔に車椅子で行くには坂があって二人以上の介添えが必要です」と断ってあるみたいな、こういうイメージが全体に渡ってあるみたいな、奈良の人たちが鹿の立場は興福寺のほうが弱いって言ったり。
境内がそもそもだだっ広かったにしてもどこに興福寺があるんだかよくわからないって言われてしまって、土地が公園に取られたり奈良国立博物館がここにあったり、今これを書いてきてちょっと荘厳な気持ちにはなりにくかったんですが、だんだん行ってみてもいいかなぁ、という気分にはなってきています、なんだろうねこれww