「山梨交通鉄道線回想録」RM LIBRARY-5、花上嘉成

山梨交通鉄道線回想録 (RM library (5))

山梨交通鉄道線回想録 (RM library (5))

 

 

私、ここで出て来た甲州街道の新宿近くなもので完全に認識が「甲州街道=国道20号線」みたいな感じになっているんですが、ここで出て来たのは国道411号線、そもそもこの二桁と三桁の違いは重要度だったり計画された時点を反映しているようなんですが。
この山梨県下の甲州街道を走っていたのが山梨交通鉄道線(て名前でいいのかな?)、明治27年の馬車鉄道が一番最初だったようなんですが、のちに中央本線甲州街道沿いを通ることになって全く太刀打ち出来るはずもなく、経路をだいぶ離して甲府から青柳に向かう経路へと路線を引き直したみたいです。
ていうか文章だと意味がよくわかってなかったんですが、甲府駅から警察署前までの0.6キロしかそもそも元の路線を踏襲していないらしく、ここすらかなり何度も変遷を経てるみたいです、ああうんまあ、町のど真ん中だろうし仕方ないよね、そこはね。

もともとの名前が山梨馬車鉄道、電化してからのちが山梨軽便鉄道、かな?
甲府電気軌道→山梨電気鉄道→峡西電気鉄道→山梨交通という変遷を辿ったそうですが、どこまでが改名でどこからが買収だろう…戦時統制なんかも含まれてるみたいですが。
しかし、名前の変遷見ていても県名を冠していて重要度は低くなさそう。
廃線となったのは全国的な廃線ブームの中の昭和37年、東京からも遠くなくて来やすいだろうに、と著者さんが一旦考えたものの、当時はもっと面白い路線がいくらでもあったなぁ、と思い出すみたいな、なんというか本当に普通の鉄道ですよね。
こう言ったらなんだけど、そこまで経営がおかしくなるような立地でもなさそうだし。
たまたまこの方が気が合って写真に残していたものの、特にお別れの時に混み合うようなことすらなく、この本そのものも偶然残ったようなものなのかもなぁ。