「船舶-船と産業」図説・日本の産業2、星野久雄

船舶とのサイズ比較に新幹線(これはなんとなくわかる)と京王プラザホテルのシルエットが出てきていたので京王線の沿線住人としてはぷはっ、と笑ってしまったんですが、ふーん、昭和57年の時点でまだ代表的な高層建築だったのかもなぁ。
(今ではすっかり周辺のビルに追い越されてるけど、長いこと1棟だけ建っていたので世代によっては象徴的な存在として記憶していたりするんだよね。)
要するにこれ、高度経済成長期の終わったあとしばらくの頃、て感じの時代。
いまだ日本が世界の50%の造船業のシェアがある、ということを誇っているんですが、今はどうなのかなぁ、この頃は多分、製造コスト的な意味で圧倒的だったんだろうね。

このシリーズは基本的に産業そのものの発祥(建築なんかだとそれこそ竪穴式住居から始めてたけどw)、カヌーのレベルはともかくとして商業船の発祥と動力の進歩、船舶が大型化していく歴史のような部分も含めて取り上げているんですが、技術的には特にこの1982年の時点で頭打ちみたいなところはあるかな。
一応自衛隊に含まれてる船舶に関しても触れているんですが、1ページにまとまっているので兵器としての性能みたいな部分は特にないかな。あくまで役割りの違いに関してというか、浮いてることそのものに意味があるものにしか興味ないのかもね。
港の深さを一定に保つための浚渫船や、液体燃料を運ぶLNGタンカー、潜水調査船、海上油田の技術に関しても触れられていて、この油断掘削船は正直大掛かりな装置が付いているほうが本格的なもの、と認識していたら水深が深くなればなるほど装備が簡易化してるのですみませんでした、一番シンプルな掘削船こそが一番深い海底でも利用出来るのかww
しかし日本の造船シェアはその後どうなったのかなぁ、あんまり聞かないよね。