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『岩波講座現代都市政策1-都市政策の基礎』

ある意味で非常に面白かったのがとある土地に企業が来るとする、まずインフラ負担は行政側であり、つまりその地にいる古い住人からの税収入から賄われ企業はその負担をすることはあまりなく。固有資産税などはその企業に留まって欲しいために低く抑えられ、というところまで読んで要するに小銭は入るけど、トータルでマイナスみたいな結論ですよね。
まあ、雇用の創出が、とかもともとインフラが整っていて負担がないとかならいいんですがそれでも環境負荷は少なくはないわけで(その負荷も「郊外に出るからそれが環境対策!!」と胸を張って放置されたそうでーす)、この構造、なんでもうちょっと知れ渡ってないのかな、と正直切々と感じました。
それと似た構造ですが、住人増におけるインフラ負担も似たような側面があり、古い住人は新しい住人のためのインフラを整え、住人増の環境負荷を蒙り。新しい住人はサービスがいまいちってこのあと文句言うんだろうなぁ…、と。いやただの経験則ですが。

都市とはそもそもなんぞや、という問いはもともと歴史趣味のほうが長いので特に面白くはなかったし、環境問題そのものだとさすがに古い本なので知らないこともなかったんですが、古い本なのに都市構造の欠陥についての語りで、延々延々とぶちのめされることになりました、とりあえず明治21年に「東京市区改正条例」というのが出来まして、都市問題というのは東京の話だよ、とすり替えが行われるようになったよ、とかさらっと言われても辛いんですけど、個人的には人間の罪悪を嘆いている方よりも淡々と分析されてる方のほうが全体的に辛かったです胸が痛い。
中央によって地方をコントロールする手腕を、ちょこっと誇らしげに自慢せずにいられない政治家とか普通に勘弁して下さい。個性や自然環境はまた今度考えますもういっぱい!