「関東河川水運史の研究」丹治健蔵

とりあえずこれは完全な論文集なので、少なくともここから読み始めるべきではなかったな、とか、私はどちらかというた多摩川水系の人間なんですが(いや水道の水源が、とりあえず周辺に川ないです)、利根川水系のことはわからないなぁ、とか、ただ、少し前から感じてましたがやっぱり利根川水運のほうが主流だったんだよね多分。
銚子湊での東北との交易ということがちょっと触れられていたり、日本鉄道(今の高崎線とか東北線とかあの辺)の路線が出来て少しずつ減っていったなどと述べられていたんですが、どっちかというとこのあとの時代のほうが読みたかったな。
特に触れていた地域とは関係なかったと思うんですが、甲武鉄道の新宿-八王子の開業にも触れていたんですが、どこからどこへのなんの水運と関わってたんだろ。
あと基本的に農産物の記録が多いんですが、海産物に関しては別ルートだったんかなぁ?
(同じ括りでは扱われてないってだけの可能性もありますよね、論文だしな。)
前に読んでた中では神奈川湊での水揚げなんかの話を読んだ記憶があるので、多分どっかしらにはあると思うんですが。すごく大雑把に言うと、水運関係は特に幕府の意向でどうも大型の船を作るのに規制があったらしく、あんまり痕跡が残っていないというか、船が小型の分、どうも幕府側でも手に追いかねていた部分があったようです。
新しい人間が出てきたら水揚げを許さずに取り締まってくれって、おい、責任者。

農民が許可を取って余暇に水運に携わっていた、なんて話もあるのですが、収められていた税金の額からだいぶ儲けがあったらしいとか、多分一定以上の儲けになると公認されたほうが良かったんじゃないかと想像してしまったんですが、どうだろ。
船のほうが問屋の制約からも離れていたらしく、うーん、研究が大変そうな分野だw