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「激安エアラインの時代-なぜ安いのか、本当に安全なのか」杉浦一機

正直この著者さんにはピーチ・アビエーションの評価を聞いてみたい気になるものの、LCCの本格導入(スカイマークや地方拠点路線は段階的存在という位置づけ)の少しあとに刊行された本なのでこういうタイトルになっただけで実際には「日本のLCC前史」と世界の航空全史のような体裁の内容、一つ前に読んでいた『エアライン敗戦』と補い合うような内容だなぁ、と思ったら同著者さんの同レーベルの新書か、なるほど。
世界の航空自由化を支持し、「IATA運賃」と言われるカルテル的存在も批判。
地方空港に対しては特に中国地方での距離の近さを指摘はするものの、人口や距離的には非現実的ではないという意見、地方拠点のスターフライヤーエア・ドゥの経営状態にはだいたいの覚えがあったものの、あれ、認識してない航空会社が結構あったなぁ…。
2012年の本なのでまあそれ以降の変化はそもそもわかるかな、静岡の空港の非常な不振というのが挙げられているんですが、新幹線(静岡内に停車駅が多い)もひょっとしたら同じ傾向なのかなぁ、定期的に揉めてるのを見ると、そんな気が。
あと少し勘違いをしていたのですが、そもそも国内航空路線線は新幹線よりも先に存在していて、東海道新幹線の開通でだいぶ影響を「受けた側」だったのね、鉄道視点だと飛行機があとみたいに語られているものの、新幹線の時期は確かにそうだった。

関空に関しての「豪華な空港」という言い回しと、そのわりに伊丹空港神戸空港との関係に言及していない部分が引っ掛かったんですが、関空のウィングを半分にする案を頑張って撤回させたという部分に対しての嫌味だったのかな…さすがに楽観的すぎるって評価は無理もないか。
前の本から感じてましたが空港までの立地や使いやすさという観点がなく、わりと純粋な航空成績のみに限られた本という感じです。その分歴史に関してはわかりやすいと思う。