「新幹線、国道1号を走る-N700系陸送を支える男達の哲学」交通新聞社新書009、梅原淳/東良美季

新幹線、国道1号を走る―N700系陸送を支える男達の哲学 (交通新聞社新書)

新幹線、国道1号を走る―N700系陸送を支える男達の哲学 (交通新聞社新書)

 

 

正直タイトルは輸送になっているものの新幹線そのものをメインにした本なのかな、と思って手に取ったんですが、語られていた技術も主にN700系に絞られていて、その技術を説明したのも要するにどこのサイズがそれ以前と変わっちゃったんだよね、という前振りのためであり、風防カバーについて語ったのもそれを取り外して運ばないほうがいい、という後々まで高さ制限に関係してくるからなので、わりと見事にタイトル通りでした。
あと、輸送チームのあうんの呼吸とか、男同士の絆にきゅんと来たのは伝わってきたよw

 

間違っていたら申し訳ないんですがN700系ってのは新幹線の正面部分、いわゆるなんとなく我々が「顔」として認識してる部分がぺたん、と潰れたみたいな形になった最初のタイプだったんじゃなかったでしたっけ。
JR東海道のお気に入りらしくて最新がN700Aっていうマイナーチェンジ(正直見た目等々そっくりと言われてますが)な辺り、まあこの頃2009年に導入されたんなら5年しか経ってないしそこまで不思議でもなんでもないんですが、まだしばらくは続くんだろうなぁ、なんての「A」ってまだ名前変えられそうじゃないですか(待て)。
最大速度のままでカーブに突っ込んで行くことが可能とか、車両間の行き来の部分に苦慮した結果、試行錯誤の末に編成したまま使うとか、合理的だな、としばしば思わされるもののなにしろそれやこれやでサイズがでかく、非常に台数が多いために一大プロジェクトとなり、まず道路選定から、車も専用で作る、みたいなかなり大掛かりな話に。
てか、一部歩道橋まで作り変えたり(メーカー側で資金持ち寄りで自治体に話を通したそうです)、JR東海側の門も作り変えているのでサイズ変えたくないのはわからないでもないかなw 合理的だけど思い切ってるなぁ、一種の職人のようで面白かったです。