「江戸300藩 物語藩史 関東篇」山本博文・監修

江戸三〇〇藩 物語藩史 関東篇 (歴史新書)

江戸三〇〇藩 物語藩史 関東篇 (歴史新書)

 

 

北海道・東北篇に続いての刊行ではないかと思うんですが、ここまでは北から順で、このあとは近畿になってしまっていたんじゃなかったっかな、えーと、近畿、北陸・甲信越、東海、中国・四国、で九州ということでいいのかな。
北から順に読んでいくかは少し迷ったんですが、一度に読むなら刊行順が無難かな。
一応それぞれ最低限の記述はあるものの、他の地域と同じ人が転封になったりってのもよくあるしねー、地域によって全然印象が違ったりもするので、いろんな事情や相性、時期的な問題もあったりするのかもね。
この巻でも東北で見た本多氏の二系統が出てきてたんですが、こっちで問題を起こしたような様子はなかったしなぁ、逆恨みの讒言で失脚させられてた人はいたけど…。
それと、ちょくちょく出てくる事件がだいたいお芝居になっていたりすることが多いので、なんとも苦笑い、赤穂浪士が参考にしたのだろう事件みたいなものもあるのか(口でからかわれて斬り付け、その後斬り付けた側だけが処罰されたという事件)(現代人感覚だと刀抜いて一方的に相手を斬り付ければ相手の家ごと潰せるみたいなものすごく偏った処罰に思えるんだけどね、正直)。

 

で、あと特徴としては親藩水戸藩を除いてほとんどの藩がどんどん藩主となる家を取り替えられていくようなところでしょうか。
比較的小さな藩も多く、前橋藩小田原藩がある程度安定している程度かなぁ。
基本的に街道の押さえとなる土地も多く、ここで語られていない直接支配地もだいぶあるみたいなことなので防衛上の観点にしろ、転封の重い負担で領地が安定しなかった、と言われるとなんかこう、対応が逆効果になってるよな…。