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『日本の美術64 刀装具』加藤進・編

刀装というのはそもそも日本刀における刀身以外の部分を全てひっくるめての呼び方のようなのですが、この職工が独立して名乗るようになるのは他の職人らと比べてだいぶ時代が下り(実際複数の工房のようなスタイルで刀を作っていたとは聞きますね)、逆にその頃までになるとほとんど技術が出揃ってしまう感じなので。
だいたいの本の内容が「刀装の変化の歴史→個人の作品」みたいな感じ。
どちらに重点を置いているのかは本によるのですが、この本そのものが『日本の美術』の中の1冊なのでまあ後半重視になっているんじゃないのかな。
基本的にあまり新刀(大雑把に江戸時代の少し前からの刀、それ以前が古刀)への興味がないので、個人の職工の名前が現れるのがそれよりもさらにあと、という構成だと少し気が乗らないところもあるのですが、金象嵌などのわりと見慣れた技術とは違う「透かし」の技法が取り入れられた刀の鐔なんかはわりと面白かったかなぁ。
格子などで時々見掛けるのですが、金属で小物になってる例他にあるのかなぁ?
あー、根付(現代で言うところのストラップですね)なんかだとありうるかも、ちょっと他に思いつかないな。

私の興味がどちらかというと刀身からだけでは推測しにくい歴史部分、刀装による捕捉情報、に関してになるのですが、それもなぁ、刀装の記録なんてものがそれほど残っているわけではないので、いつのものかの推測にも限度があるしね…。
刀の鐔に関しては幕末になってさらにそこから金属加工の人たちが独立した、などとも聞いているのですが、そういう職工そのものの流れみたいなところにはいまいち踏み込んではいないのかな、技術面からの他分野技術との交流なんかも聞きたいんですけどね。