『前田家伝来名物裂(下-京都国立博物館蔵』

前田家に伝わった「名物裂」(めっちゃ高価な布みたいなやつ、数見てても完全にコレクション用、時々端っこが付いてるとか、多分元は○○みたいな言及が)を京都国立博物館が購入した段階で記念に出した上下分冊の下巻。
時代で別けているのかな? と上巻の時点では思っていたものの、あくまで織物の種類で分類しているみたいですね、というか、前田家所蔵の段階では名前が間違っていた(名前は種類というか解説調の体裁)などという言及があったということはあくまでもキョーハクの分類で並んでいるわけか。
てことは比較的に時代の違いがあったのはあれだ、裂の種類によって時代が違うのかも、ある意味で逆の方向から認識していたってことになるのかしら。
ただ、そこまでは一応見たらわからないでもないものの、その時代の違いがコレクションの事情によるのか、それとも時代によって流行していたり、レベルの高い布が多かったのかというような部分まではちょっとわかりませんでした、そこまで踏み込むような内容でもなかったしね。

正直なところを言えば、どのようにして収集したのかという部分に関してはもうちょっとでいいから読みたかったんですけどねー。
しかし、なんか明らかに意味のありそうな絵画表現とか、アイコン的な記号に関しても特にその来歴そのものが説明されてなかったので(なにかの目的、どこかの家なり複数の組織のために作られたものじゃないのかなあれ、内容が具体的だった、斧とか弓じゃなかったかな)、まあ前田家が手に入れた段階ですでに不明だったんだろうけどね。
今後織物関係読んでいくことがあったら多少は役に立つかしら。