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「金工史談 正篇」香取秀真

今手元に続篇のほうがあるんですが、えーと、昭和51年に初版か、ただ、そもそもこれ自体が亡きお父さんの残した遺稿みたいなことを言っていたので内容そのものにはこの時期は特に関係がないのかな。
さすがに平成15年に第三版を重ねていてここまで古い体裁にしたのか、というのは気にならないでもないのですが、まあ、そうそう変えるのも難しいか…。

すごく大雑把に、金属加工の工業、うーん、まあ職人の製品全般が扱われている本といったところなんですが、個人的には金工という言葉そのものを金銀メインの小物製作の職人、江戸時代くらいに現れた存在だと思っていたのでびっくり。
むしろこの本では、鍛冶や鋳物などの各種技術の上のカテゴリになってるのね。
どちらが正しいわけでもないんだとは思うものの、ちょっとわかりにくくはあるかもねぇ、まあ、彫金やら鋳物やらほとんど技術関係なしに意匠のレベルから分類していってくれること自体はありがたかったんですけどねー。
長い時間や複数の技術を扱ってくれてる本はあるにはあるんだけども、今まで読んできた本だとあんまり具体性なかったからなぁ。
この本ではほぼ実物から始まって、職人の分類になったり、現在進行形での遺跡からの出土なども含めて扱ってらして、だいぶ手広くやっている感じだなぁ。
ちょっと読んでいても意味が取りにくかったんですが、どういう身分の方なんだろうね、比較的文献にも目を通しているものの、鶴のモチーフのはずだが雀に入れ替わっているだとか、これは出来が悪いとかは職人寄りって気がするよね。
というか近世の遺物そのものの分析って始めて見たかも、鐘くらいじゃなかったかな。