「神社でたどる「江戸・東京」歴史散歩」歴史新書、戸部民夫

この本の著者の人はなんと言えばいいんだろう、なんかちょっとこう、うーん、扱いジャンルが広くて正直テーマごとが深いとは言いがたいんだけども信頼している人の一人です、なんかね、扱い方が教科書にいい意味で近くて誠実な気がするんだよね。
ちょっとその分若干、無味乾燥になりがちな部分もあるし、ある程度読み進めても引っ掛かる部分が少ないのである程度読み進めてからまとめるために読むのがいいような位置関係かなぁ。
正直なところ歴史新書(洋泉社)に含まれていたのでたまたま見つけたんですが、東京の神社や寺院に関してはかなり細かく踏み込んでいたので、今から読んで面白いものかなぁ、と思っていたんですが、その題材自体はほとんど知っていたもののこうやってまとめてあるとなんとなく面白いというかこれ、要するに御霊信仰の系譜がどうもずっと連綿と続いていたように読めるんですよね、別個の神社の話をしているんですが。
権力どうの、という大國魂神社の国府が隣接していたとか総社だったとか、一の宮がどうのとか、延喜式への記述がどうのというのがあったんだったかなかったんだか曖昧なんですが、少なくともあんまり重視されてはいなかった。
なんともこう、弱者視点の歴史の積み重ねなんだよね、全体的に。
その系譜そのものはなんとなく実際に土地にいた人間も感じてはいたんですが、そもそもが御霊信仰の時代(平安時代後期くらい)からずっと、というようなまとめ方されてるとちょっと感じるものはあったよなぁ、

てか、菅原道真の三男が来たから関係の土地って言われたらそぉかなぁ? となるものの、確かに大事にしてるわ、平将門もですが、好きなんだろうな反逆者ww