「あなたの知らない茨城県の歴史」歴史新書、山本博文・監修

あなたの知らない茨城県の歴史 (歴史新書)

あなたの知らない茨城県の歴史 (歴史新書)

 

 

この前に多分同じようなチームで作っているのだろう「江戸300藩」のシリーズや、水戸藩単体の本を読んでもいるのですが、佐竹氏がそもそも源平合戦の頃にはこの土地にいたような古い家だ、というところはなかなか知らなかったです、わあ。
(だって今の茨城県にはほぼ痕跡が残ってないんだもんな、他にもいろんな家がいて、分割統治されていたみたいなので、あるいはその佐竹氏の統治していた土地ではそうでもないのかもしれないけどねー、どうしても中心意識は水戸徳川家からになるか。)
で、ざっくりやっぱりかつては陸奥、江戸の頃には東北諸藩の押さえとして存在していたと認識していていいのかなぁ。
何度読んでも会津藩親藩だったのを忘れてしまうんですが、実際どうしてあんなに外様集団に馴染んでいるの一体…よくわからない…。
紀伊徳川家、尾張徳川家などと比べても半分程度の石高しかなく、そもそも駿河徳川家がもとの御三家だった、などというのも始めて聞いたのですが(いや信用してます、静岡県に関しても扱ってるからここの人たち)、ああうん、駿河徳川家が消滅してしまっていらない夢を見たのがいろんな事態の始めだったのかなぁ。
石高を嵩増しして報告し、要するに高い税金を払いつつ、高い家格に相応しい生活を、なぜかずっと江戸詰めのままで行う藩の負担は相当なものだった、と何度読んでも不憫なのですが、そのことと、なんとなくこの地に出る思想や学問が理想論みたいな傾向があるのは関係あるんだろうか。

 

いやでも、水戸光圀公などのわりと初期に名君が出て国内整備は進んでいたらしいとはいえよくまあ幕末まで持ったよね、確かに明治の政治家でも全然聞かないからなぁ。