「NHK さかのぼり日本史(3」昭和~明治 挫折した政党政治、御厨貴

2巻までは多分素人が読んでもわかるだろう簡易な(というより、だいぶざっくり大胆に略されていたとも言う)内容だったものの、3巻は人名だの流れだの最低限わからないと難しいんじゃないかなぁこれ。
ただそもそも、テレビ番組だったんですよね、それだと流し聞きするって手もあるか。
文章だと残念ながらわからない単語が頻出する事態になりそうだよね…。
(私はわかります、わかるんだけども、わかるようになったのがわりと最近。)
 
で、まあ、政治どうのー、二大政党制どうのー、ということで多分番組が放送されていた時期に合わせてあったのではないかと思うのですが。
とても残念ながら、二大政党制が悪いというより、愚衆政治になってしまった時に泥沼になりがち、という結論しか出ないんじゃないでしょうか。
政治家単体で見ると政党が違うにも関わらず必ずしも対立関係でもなく。
逆にそうでないと事態が上手く回らない、もっと言えば元勲だの維新の功労者の直接の指名だの、天皇絶対というほうがよっぽどマシっていう結論になるんですよね、どうなんだろうね正直これ。
なんとなく昔読んだことがある、日本では独裁者が出ない、と言われているのとも似ているのでしょうか、政治家の暴走というよりも部下を押さえられなくなったため(例えば張作霖爆殺事件の時の田中義一)、という説明がさっくりされてるのもなんだか不思議。
というより、御厨さんって前にも何度か読んだり放送大学の講義で見たりしているんですが、かなり独特な方というか「上手く回る制度こそが善」という方針を持った人ですよね、しかしどうなればいいと思っているのかは結局いつもわからないんだよなぁw