「鑑真」人物叢書、安藤更生

一応鑑真という人の名前と渡来人だということくらいは知っているものの、小説のおかげだよありがたや、と言われていたのは若干否めない部分はあるかなー、という気もしないでもなく。
正直この間なにかで見掛けるまで聖武天皇の時代で、東大寺大仏開眼だったっけ?
に参加しているということを認識していませんでした、いやでも、確かによくよく思い出してみたらそういう文面見掛けてたわ。
あと、その時点で僧侶や職工なども連れて来てくれたので、その後の美術史にも多分影響しているのではないのかなとは言われていたものの、なにぶん聖武天皇だとそこそこ変化する要因が少なくないから明言されてない限り立証は難しいかもしれないなぁ。
ただ、そういう人材がいたことだけは間違いはないようです。
まああれ、度重なる渡航失敗により、結構な人数が沈んでしまったようですけどね…。
とても、勿体ないと思います、職工って技術を持った貴重な存在だったよなぁ。
 
この本ではわりと中国サイドでの動きが描かれていたのが特徴なのではないかと思うのですが、李林甫ってあれか、玄宗皇帝の時代の人か、ちょっと馴染みがある名前が出てきてびっくりしていたのですがこの人はどうも日本への来航を応援していてくれたらしく。
しかし、反対派にはどうも事欠かなかったようです。
それとこの本ではあまり重要視されてませんでしたが、どうも聖徳太子が中国の結構な高僧の生まれ変わりだとされていたらしく、その国に行ってみたいという動機があったらしいことも触れられてました。
日本に来てからの業績が意外と空白あるんだね、でも高齢のわりには活動的かも。