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「足利義政と東山文化」読みなおす日本史、河合正治

一度、同じ内容のものを読んだことがあるのを読み終わるまで気付かなかった時点でだいぶ不覚だったんですが(私が読んだのは清水新書、だったかな?)、要するにこれ、「応仁の乱」前後の情報がかつてだいぶ混乱していて、最近ようやく整理され始めて来たということもあるんだろうなぁ、という気がしないでもなく。
明らかにここ数十年ほどの応仁の乱題材の本よりまとまっているような…気がするかも。
ただこれ、あくまでも東山文化というタイトルであって、応仁の乱はその背景事情として出てきているというだけなんですよね、そもそも時代としては義政(足利8代将軍)の前の義教(6代)から始まり、その強権的な治世の責任までを負わなくてはならないという部分が解説され、その流れの中で応仁の乱が起こっている(それと明言されているわけではないんですが、さすがに大きな戦になっているので自然とわかる)、という状況だったんですが、多分そもそも、応仁の乱それ自体がその時代から始めないとわからないってことだったのかもなぁ、と今更ながら。
 
かつて読んだ時点ではほとんど時系列が完全なものだと思って読んでいたんですが、今改めて読むと多少前後関係が抜けている部分もあり、まあ、そういう意味ではタイトルにしたわけではなかったので妥当な範囲なのかな。
ただ、東山文化自体の本を読んだ限りでは庭園くらいしか触れていない状況はやっぱりちょっと不満かなぁ、これはこれで。
そして正直なところを言えばこの本が応仁の乱のタイトルで出ていたら、その後数十年くらいの室町時代の歴史本の暴走もなかったんじゃないのかなぁ、ということを考えないでもないですね…、いや、今からでも遅くはないか。