中世史
中世イタリア商人、と銘打たれてはいますが実際に本の中で扱われていたのはフィレンツェの商人で『新年代記』(Wiki先生の表記に合わせます)の著者であるジョバンニ・ヴィッラーニについてで、ちょうど『神曲』を書いたダンテのだいたい一世代あとの人…
正直まあ、日本ではわりとよく見られる光景なんですが、ヨーロッパの歴史を遡るに当たってまずローマ帝国を押さえ、続いてフランス/イタリア/現在のドイツの地に相当する“神聖ローマ帝国”の出現したフランク王国カロリング朝の「解体」をすっ飛ばし、まあ…
ブルゴーニュ、というのはフランスの地方の名前で、まあ、大雑把に起源を辿ると現在のフランスの前身である“フランク王国”がこの地に存在する以前からその地にあったブルグンド王国(ゲルマン系なのでドイツ読み、ブルゴーニュがフランス読みです)が、若干…
修道院というのは宗教者が自身の信仰を高めることを目的とし、人里離れた場所で祈りの日々を送る、というのがその主要コンセプトである宗派のことを指していうのですが。自分たちだけででがっつりと自給自足に足るほど作ってるとそもそも祈ってる暇がなく。 …
そもそもこれ自体が19世紀に作られた概念だ、とも言われるのですが、イングランド王家によるフランス王位の要求から(等親でいうと実際近いです)、イングランドの大陸側領土からの撤退までを含めた百年あまりを指す≪英仏百年戦争≫と。 それに引き続いて起…
そもそもイギリスというのはイングランドが訛ったもので、英国(連合王国)を形成する地域の一つなんですが、そのイングランドの形成よりもさらに昔、この島のアングロ・サクソン諸民族(他にケルト諸族がいます)を指して“七王国時代”と呼ばれていた頃。 そ…
テンプル騎士団というのは“神殿”騎士団という意味で、どういうわけか「ユダヤ教徒はなんか食堂って呼ぶんだよねー」みたいな会話が確か本の中で交わされていたような気もするのですが、聖地に向かうための欧州からの巡礼者を守るために騎士団として設立され…
まあ、こういう一生涯を扱った物語の後半生が勢いが落ちる、というのはある意味で仕方のないことというか、上巻のほうが面白かったな、というのが実感ではあるのですが、でも全ての親子関係が「綺麗にまとまった」のはちょっと蛇足に感じたというか。 (お嫁…
正直なところナショナリズムの台頭はあれど、「この」流れとはあまり関係のないところから生まれてきたというか、この“百年戦争”そのものがむしろ両国民に“イギリス”(というかイングランドですが)、“フランス”の意識を生じさせたのかもしれないねぇ、とい…
もちろん“彼ら”の移動については昔から、やれ食い詰めたのだ、人口増加だ、いや、気候変動が、といろいろ言われているわけですが(どれも正しいんだと思います)、でも本当にそれだけかぁ? と疑問に思う著者さんももっともで。 ゴート、というのはそもそも…
“百年戦争”というのはイギリスとフランスの戦争で。 まあ、詳細は省きますが、これより昔、フランスの地方豪族がイングランドの地を征服し、王族にフランス王家の血が流れ込んだため、フランス側で王家が断絶した時、今から聞くとちょっと信じられないことに…
とりあえず、個人的には≪十字軍≫というものが昔から嫌いで仕方ないんですが(テンプル騎士団は平気ですけどね、顛末アレだし)、この本を読んで日本にも宗教騎士団あったらいいんじゃないか、とは素直に思いました、あるといいんじゃないでしょうか宗教騎士…
イギリス側の“英雄”、黒太子エドワードは名前だけ。フランス側の“救世主”であるジャンヌ・ダルクはもちろん知ってはいたんですが、どうも民間で伝わっている話が有名になったのはずっとあとのナポレオンの時代なのだとか。 んで、当のタイトルの「英仏百年戦…
この南イタリアの地に位置する都市が深く愛する道化師“プルチネッラ”はそもそもどこか別の土地から流れていた意匠の一つで、貧乏で子沢山、大食漢でお調子者、というところのみが固定されていてあとはその時代時代の俳優演出家次第。 映画の世界やらましてや…
まあ大雑把に言ってしまえばほぼ現在の“フランス”の地に、最初に国を打ち立てた(それ以前にローマ属州ガリアの地は存在するわけですが)(中心となっていたのはどちらかというと南仏の地で、この王国以降もそれは長い間保存されていたのだとか)フランク王…