「邪悪の家」エルキュール・ポアロ6、アガサ・クリスティ


鮮烈に印象に残ったのが犯人の哀れさというのはどうなんだろうと思うのですが、うーん、男女差、かなぁ。皆が皆そうは感じないような気はするんですよ、ただし少数派というほどに少なくもないんじゃないかなぁ。
動機と、狙われた対象(とその意味)が判明しない限りこの事件は解けないのですが。
それが判明した時点でもう推理がどうこうというものでもないですね。
あーまあ、“犯人”が誰かを気付くことはあるか。
私は個人的に毒の辺りで、ちょっとね、うん。それ以前に「およ」とくらいは考えるかもしれません、特に推理しながら読む性質でもないんですが。
なんかちょっとおかしいな、とは思うかもしれません、が、動機があるようにも思えない。


とある美しく、社交界で有名な女性からポアロ氏が声を掛けられるところから話は始まり。彼女は命を狙われてると口にするのですが当人の空想的な物言いや突飛な状況から、それはなかなか容易に信じられないわけなのですが、ポアロさんは真面目にそれを聞きました。
んで、彼女の生まれ育った家のパーティに呼ばれまして。
そこで彼女と遠目によく似た容姿を持つ、彼女の親類が射殺されてしまい、そこで彼女は実は、とある著名なパイロットとの婚約をしており、彼の死後、莫大な遺産を継ぐことになっていたのだと言い出しました。
ちょうどそのパイロットが数日前に事故で彼のほうも死んじゃってたんだよね。それと前後して狙われた、ということになるのだとか。
彼女の替わりに殺されたという地味な親類と、華やかな彼女って対比で話が進むんですが。
なんかでも、やっぱりこの話悲しかったなぁ、罪を犯した部分も含めて。