「オリエント急行の殺人」エルキュール・ポアロ8、アガサ・クリスティ

オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)


かなりオチが有名で、ぶっちゃけて昔全然関係ないクイズ番組で知ってしまったわけですが(お前のことじゃー『世界ふしぎ発見』!)、つーか、あの流れでオチが必要ないだろみたいなところでもたまに語られてしまうわけですが、他の作品内で引き合いに出されるようなこともあるようで厳しいよなぁ。


で、知ったあと、一回読んだ時は死ぬほどつまらなかったんですが。
今回、他の部分に注目しながら読んでいったらそんなでもなかったです、とゆーか、ヨーロッパの国名が実感として備わってるとなんか面白い。関係者がすごく各国に渡っていて、また微妙にそのことが登場人物の会話の中に散りばめられているんですよ。
ただ、前知識なくても想像つくほど露骨ではないので知らん人にはわからないかも。
んでそれは、ヨーロッパではちょっと珍しい光景なのだそーで、まあ、小金持ちが列車に集まること自体はあるっていうんだけどね(まだ旅行が金持ちの時代だからね)。
(でも、本当の大金持ちもいないらしいね、中間層か忙しい人が多いんだってさ。)
そのことが事件に関係するかどうかはお楽しみ。


とある夜行列車の中で薄気味の悪い富豪が殺され、とある卑劣な誘拐事件の犯人と判明。
周囲には微妙に怪しい人らが、しかしなにぶんにも狭い列車、おまけに満室なので皆が皆のことをどっかしらで見掛けている上、列車が雪で止まったので車掌が途中からは起きていて数人しか見ていないという。
謎の車掌に、赤いナイトガウンの女、いろいろ怪しい要素はあるのですがこれまた雪のせいで列車には近づけない状態のはず。さて。