『アウトブレイク:病原発生と感染ルート』#2 連続殺人バクテリア

O157−Wikipedia
O157はちょっと私が誤解していた部分もあったんですが、あくまで食中毒であって、人間の間での感染はせず(排便に触れるような場合も、口に入れなければ問題ありません)、非常に繁殖力が強いとはいえ80度程度を2秒で死滅。
それでは基本的に熱を入れなければ食べられることのない肉から、一体どこで感染するのかというか「生肉」から「加工肉」への感染が主。そしてその加工肉から別の場所にどんどんと増殖していくという形でもって、実はO157自体は牛の体内ではごく標準的に保有しているのだそうです、ここでも排泄物が主ですね、けれど精肉の段階で注意していればまず食卓に上がるようなことにはならないと。
感染すると治療不能、酷い下痢と下血、菌の発生する毒素で内臓器官がやられます。


そして、この地域でも評判の高かった精肉店では、生肉と加工肉を切るのに従業員たちが同じナイフを使っていたのだそうです、そして店主はO157の疑いでもって(他に牛乳がありましたが、追跡調査ですぐに除外されました)調査を受けたのちも。
自分の店は安全であると胸を張って営業を続け、結果的にその間、感染者を着々と増大させていったようです。えー、従業員の聞き込みとO157の検出の時点で公表はともかく一時的に店を閉めてもらっても良かった気がするんですが。。。
店で検出されたO157が患者のO157とDNAで一致するまで対処が出来なかったのだとか。
それがまた、ストックホルムで有名な精肉店で、ほとんどその地方一体の卸し業までやっていたというのですから、ほとんど悪夢のような事件だったんでしょう。
27人が死亡、2千人が罹患、重度の肝臓障害を負った人も多いそうです。