「メトロ誕生−地下鉄を拓いた早川徳次と五島慶太の攻防」中村建治

戦前唯一の地下鉄だった現在の銀座線(しかし、何度考えても別に路線作ってもいいと思うんだ、どう考えてもそれだけの財力あったよねぇ、なんだろう??)(最初っから狙い撃ちするみたいに作ってって「さあ、つなげよう」とか言われるとそら怖いわ;)というのはそもそも一民間人である“地下鉄の父”早川徳次という人物と。
後に東急などの基礎を作る五島慶太という人の作った路線との接続なんですが。


この本のタイトルはそもそもその二人の東京地下鉄道と、東京高速鉄道(高速という言葉が地下鉄を意味していたらしいです、今だとわかりにくい感覚ですかと)との争いを指しているのですが、、、どうもこの争いの趣旨はこの本の中ではわかりにくい。
いや、なんというか、先発の地下鉄の終着駅の隣に自分の地下鉄の終着地点が行くように建築して、となると、実際に出来上がってしまうと、乗り入れもしくは平行乗り換えというのは確かに自然な発想だとは思うんですが、計画段階から見せられると微妙になにがなんだかわからないというか。
また、面倒なことに争いの中核である五島氏という人物が先発の地下鉄会社の早川氏のことを尊敬していたらしい、ということがぽちぽち語られていたので、なにかこう、なにを読んでいるのか正直混乱してしまったんですが(いや、本当にどこで変節したの)。
まあ、前半の早川徳次氏の地下鉄開業までの成り行きは面白かったです、しかし、他で読んだのと概ねエピソードが同じだったので、ちょっと複雑な気持ちw わかりやすい明快な努力や経営方針なので当時から知られていたんでしょうね。
五島、早川両氏以外だと免許交付の錯綜と東京市が煩い、予算ないなら欲張るなww
あと、トンビに油揚げの体裁の佐藤栄作は格好いいと思いました。まる。