「東インド会社」浅田實

後にインド支配するまでに膨れ上がったのだという。
どこまでもどこまでも商業に拘っていたのだという長い歴史を持つ会社の本、初期には一応、新と旧とに別れていたようですがあまり語られることもなくなし崩しに合併してしまった模様ですよ。ちなみに株式の仕組みもここから始まったみたいっす。


てか、本気でイギリスのターニングポイントな会社だよなぁ。
イギリスはもともとが海運国で、食料なども国の外に(自動的に海の外に)頼るのが伝統的のよーですね、第一次世界大戦の時なんかドイツに海上ライン封じられて飢え死にし掛けたっていうしなぁ。いやまあ、そのくらい貿易が盛んな国なわけなんですが。
まず最初は胡椒(有名ですね)、各種スパイス、キャラコと呼ばれるインド産の織物、安いからとかなりイギリスで人気になり、国内産業を圧迫しないよーにと規制を掛けるものの密輸が耐えなかったようです、まー、廻りは海ばっかだもんなぁ;


しかしそれがきっかけで、国内の織物に励み、イギリス綿業が発達。
逆にインド綿業を圧迫するまでの発達を見せ、それが産業革命のきっかけとなったというのは面白い話でした(他にも時代条件がいろいろあったんだろうけどな)。そしてその後、お茶へと移行し、中国に交易の手を伸ばし、阿片を替わりに持ち込み。
まあその後の運命は「イギリスの汚点」として有名ですね。
そしてインドの一地方をほとんど偶然のように支配したのが徐々に膨れ上がって、全土へと発展。自分たちが雇っていた現地人セポイが切っ掛けとなった反乱でこの会社は解体されることになりましたとさ。歴史も本も面白かったっす。