『新シルクロード 激動の大地をゆく』第2集/シバの女王の末裔たち

シバの女王”というのは、イスラエル古代の最高の知恵を誇るソロモン王の時代。
彼と知恵比べをして負けてしまった後、子種をもらって帰ったのだ、だから、この地域の王族はソロモン王に連なるのだ、という伝説の持ち主で、実在の可能性もあるもののその確認はされていないのが現状。少し、実在の都市の工事を盛んに行った王女さまと印象が混ざっている側面もあるようです。
とはいえ、乳香という特殊な樹液が取れる限られた土地であり。
その乳香を山のように抱えて王に献上した、ということも言われているらしく。
まあ、少なくともなんらかの関係があっても不思議はないね(そして少なくとも伝説が伝わっていて、それが受け入れられてところまでは事実なんだしね)。


貧しい国で昔は金と同等の価値があった乳香も今も廃れ。
“現在の乳香”である、石油で潤い一足先に発展したサウジアラビアに男たちは家族を置いて出稼ぎに出掛けますが、現地人の3分の1の賃金に、それでも働き手があぶれるほど人が集まり、完全な買い手市場状態、当然待遇もろくなものではありません。
ショッピングセンターに奇麗に着飾る女の子たちは先進国そのままなのに。


彼らは自国では昔のままの生活を続けていますし、シバの女王のものかもしれない、という学者を支援するのは国だったりします、誇りとして求めているのかな。
流浪の民であるベドウィンは今もラクダを飼い、悠然と通り過ぎ。
ジャンビーアという幅広の剣に踊り、美しい段々畑、出稼ぎの男たちは狭い部屋で写真を見せ合い、いつか戻るのだという話を楽しげに交わしています。