『美の巨人たち』池田満寿夫「女・動物たち」「女」「女の肖像」(日本)

池田満寿夫−Wikipedia
(1934.02/23−1997.03/08)


亡くなった時期からして顔に見覚えがあってもそんなに不思議はないんですが、それにしてはどうも版画に全く見覚えがなく。見たのに忘れてしまったんだろうか、と考えれどもなんかテレビで見たことある気がするんだよね、この人。
んでもってWiki君には「ひじょーに多彩なジャンルに進出してたんだけど、むしろ版画家の顔が一番知られてなかったかもしんない」と言われてちょっと納得。
便所の落書きみたいな絵を描きたい、と言われるも当人もそう自称していて、それがなんでかというと密室で行われる隠微なコミュニケーションだからだという、わからんでもないんですが、便所で書いてるものを発表したらやっぱり別物じゃないかしら。
権力が嫌いというより、そこにできる影を愛したのかなぁ、という気も。
(己が権威として振舞うのは本気で嫌だったかもしれないw)


美大の受験と平行して展覧会に出展していたら展覧会に受かって美大に落ちる、という繰り返しで基礎的なデッサンがすっかり嫌になってしまい、んでもって君の奔放な線に向いている、と勧められた版画で世界的に認められてしまったせいかそのまんまw
女の身体の美しさがなければまず芸術家になってはいなかっただろうといわれていて、卑猥な線と言われて喜んで(女が言ったからか、それとも言い方か)、そもそも表題作にも女性器描きたかったんだよねー。と言われた時。
そりゃあはっきりした線では難しいな! と思った私は芸術に向いてません。