「ルビコン以前(下」ローマ人の物語10、塩野七生

“ルビコン川”というのはこの時点、ぶっちゃけてカエサルさん自身がここを越えるまで本土防衛ラインだったところで、この川を軍隊を維持したまま(無許可で、ですね、凱旋式は時々やってたわけですし)越えたことで「クーデター」の意思ありと見做され。
ほとんど生涯唯一、自分の副官、同等としてのラビエヌスさんも、ここでお別れ。
(この頃のライバル、ポンペイウスさんに関係する一族の人だったそうな。)


というか、この一連の行動の準備って、今までガリア(現フランス)の地での対ゲルマン民族やら、さらに遠いブリタニア(現イギリス)の遠征なんかと両立して行なわれていたってことになるんですよね、やっぱり。
つかマジ、ブリタニアの遠征って本当になんのためだったのかなぁ?
そもそもローマ人が苦手な海と、土地勘がある森を背景に行なわれるゲリラ戦なんて数年で完遂するはずがないというか、、、カエサルみたいに軍事の天才じゃなくても少なくとも1回でわかると思うんですが。うーん、なんで2回も。
1回はまあ、ゲルマン系の反乱に手を貸すな、という釘指しでいいと思いますが。
(でも負けたら意味なくないかw 負けず嫌いのローマ市民もここはしゃあないって感じであんまりそれも気にしてない様子でもありましたけどね。)
時間稼ぎかなぁ、と思ったのはそれでなんですが、本当になんなんだろうw
つーか、クーデターはカエサルさんも若い頃に経験したスッラ以降で、ただ一人、小カトーのみがこの戦いを「専制と寡頭制の戦い」であるのだ、制度の問題なのだ、と看破していたということなんですが。あー、でもなぁ。
すでに独裁も経験していて、そう特別と思えなくても仕方ないのかなぁ。