「ルーヴル・美と権力の物語」小島英煕

正直まあ、フランスにもパリにも些か悪い言い方かもしれませんが“気取った”イメージがありまして、しかもそのパリの王宮のあった地・ルーヴルに。世界一有名、といってもいいルーヴル美術館があるよ、ともなるとなんかそこで引き返したくなる人のほうがむしろ個人的には好感が持てるくらいなんですが(堂々と言わないそんなこと)。
本の紹介を読むと、ミッテラン大統領だのなんだの権力がどうの、と書いてある。
そうか、権力争いのかつてあった土地に、今は美術の花が咲いたのか、とそこで解釈したくなる人ってけして底が浅いわけではないと思うんですよ、私も。


むしろあれですね、王宮のあった頃からなんか素性の怪しい芸術家がうろつき、王宮がベルサイユの地に移転して後は芸術家ですらない単に「怪しい人間」が住み着き、ところが王に関係のある神聖な土地、とのことで追い出すことも出来ない治外法権
王宮は移転したものの、行政の中心であるパリの一等地になぜかスラム同然の地が。
ところが“芸術”ってものは結局真実カオスとしか言いようのないところから本当に生まれてくるもので、実際文化の発信地でもあって、現在のルーヴル美術館は多少人より強烈なリーダーシップのあったミッテラン大統領の手で「強引」に建てられた模様ですが。
なんていうんだろう、残念なような、そりゃそうだよなというかw
この本自体も非常に軽い体裁になっていて、あっちの話をつまみ食いしたかと思うとこっち、フランスの王族はなんでか知らん、民衆のものとされていて、各種行事に人が詰めかけ、マリー・アントワネット(オーストリア出身のお姫様ですよ)お産に何百人も来て気絶寸前だったとか、、、ちょ、それはいくらなんでも酷いよ、洒落になんないよ...orz
うん、正しいんじゃないでしょうか、内容がこれだもんな、そうだよな。