『世界遺産』#557 プランタン−モレトゥスの家屋・工房・博物館複合体(ベルギー)

プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館複合体−Wikipedia


活字印刷の、まあ、中興の祖みたいな感じ?
若い頃に暴漢に襲われて身体の自由を失ってしまい、印刷業に携われなくなってしまった彼は、よっしゃーそれならば、と工場を造って共同流れ作業にして効率アップを図ったのだよ、という転んでもただでは起きない人のようで。
彼の関った印刷に関係する土地がまとめて世界遺産になった例ですか。
前にも建築家の一まとめってあったけど、結構珍しいよね。


一つの文化の流れそのものを作ったということになるんでしょーかやっぱり。
ある意味で印刷ってのは知の一般化というか共有になりますわけで、聖書を印刷したいなー、という時に王様にせっせと根回ししたり、実は前にこの方の印刷した本を読んだことがあるのですが(確かこの人だったと思う、というか他に条件ある人いねぇというか)、がつがつと口出しされたそうですよ。
今の出版社みたいなところも兼ねているわけですね。印刷業というより。
印刷の可能性を信じて、それを自由や発展だと信じ、そして実際に文化の担い手になりました幸福な人の例でしょうか。生涯をフォント集めに熱中したりもね。


“黄金のコンパスにて”という商標を使い。
一番有名なのは複数の言語に翻訳されている聖書『ビブリア・ポリグロッタ』。
2005年、文化遺産に登録される運びになりました。