『食彩の王国』#192 イチジク

イチジク−Wikipedia


Wiki君の“イチジク属”には、花がなくて実がなっているように見えるが「そんなわけはないのであって」というようなことが書いてあるわけですが、よく考えたら花を知らない植物なんて案外ある現代人にそうそうピンとくるわけもなく(私だけとは言わさねぇ)。
そーいや、古代ローマではガチョウのフォアグラ/脂肪肝(肝臓が脂肪を蓄積していく病気の一種)を作り出すために食わせてたのが干しイチジクだったとか。
アダムとイヴが知恵の実を食べて裸だと気付かされ、最初に身にまとったのがこのイチジクの葉なのだとか。ローマの宿敵、カタルゴがどんなに近いのか、ということをその国から運ばれてきていたイチジクの状態で示したとか。


要するにまあ、古来から人間が食うのに適した植物だったのかなと。
花の無い実なのではなく、実際に食するのは花嚢、花なのだとかも言われるわけですが。現代に至っても倒れた木で成長させると収穫しやすい、一つの枝に何個生えるかだいたい決まっていて、それが収穫されると順に実を付けていくそうなのですが。
一日で熟すから“一熟”とも言うよ、というのもよく考えると筋が通っているような。


甘く、栄養に富み、デザートとしてはもちろん、それこそフォアグラなんかの付け合せにしてもイケる、マグロの中落ちとパルメザンチーズ和えに、なんていう選択肢があるところから、味濃いということが食べたことなくても想像付きますな。グロいけど癖なくて美味しいよね(グロいけど)(人肉という比喩もあるが絶対見た目だと思う)。