『世界遺産』#563 ソロヴェツキー諸島の文化と歴史遺産群(ロシア)

ソロヴェツキー諸島−Wikipedia


15世紀の根性ある(まあロシア正教だしね)(寒い国で宗教っていかにも根性が必要そうじゃないですか、精神的っていうか、ほら肉体的な意味で)(ちょっと失礼な気がしないでもない)修道士二人が外界と隔絶された島に来て。
皆で頑張ってライフラインを揃えたよ、建築もロシア正教のドーム屋根ばっちり!
ということで16世紀から20世紀始めまで年間二万人もの巡礼が来たらしく。


運河に堤防、製塩所、レンガ工場、漁業畜産、温室でスイカにメロンまで作り。
当然のことながら大陸とも交易をばんばんやったそーで。
えーとただ、初期コンセプトを見失ってるような気はしないでもないんですが、俗世界と隔絶って。まあ、修道士たちがなんか作り始めるととことんまで突き詰めるのはわりと例が多いわけですが(純粋だからなんでしょうか、暇なんでしょうか)。
正直、こんな言い方するものではないですが弾圧まではありうる流れかもなぁ。。。
しかしそのあとに作られたのがよりにもよって“ラーゲリ”という、当時各地に作られ、ほとんどでっちあげの罪で捕らえられ使い捨ての「労働力」として認識され、死ぬと聖堂に山として積まれたのだという、国の産業すら支えたという政治犯の強制収容所。収容者は収容所が閉鎖される時に別の場所に運ばれ殺し尽くされ。
わずかに語れる彼らの子どもすらすでに老い、語れる人間すら減っています。


1992年、文化遺産として登録。負と正と、両方の遺産なのでしょうか。