≪長野・建築ツアー≫#4 松本市美術館(松本市・宮本 忠長氏設計)

広い中庭にその地に特有の伏流水を使った流れる水、いくつかの教室に、吹き抜け三回のホール部分は音響ばっちりでそこでミニ・コンサートが開かれることもあるそうです(階段に座って見られるんだよ)(公式Web)。
蔵を思わせる喫茶店の屋根は石作り、日差しを遮るために視線から上を遮り。
それぞれの部屋単位で入場システムが違うのでちょっと職員は必要なようですが、その分、完全無料のスペースが作れたりして、なかなか風通しの良いことになっているようです。屋根がうねってたり(通風孔があったり雪対策だったり)、そんなに派手な建物ではないんだけど、細かいところが凝ってる、といった風情かな。


中庭を作って公共のスペースとして利用されるべきだ、そして周囲の環境と溶け込むべきだ、というのがコンセプトだったらしく。
実際、二度行ったんですが二度ともその横の教室は使われていて、一歩敷地内に入ると非常に目立つ悶えるような色鮮やかな植物のオブジュも建築が決まった時点で真っ先に植樹されたのだという木に遮られて気には障らず。
(そしてあることがわかっていてずっと見てると慣れてくる。)
水の流れはくるりと周囲を取り囲んでいるのですが、時々磨いているらしいとは聞きますが、すぐ近くの似た施設と比べて非常に清潔で、ちょっと子どもが羨ましい、入りたくなってしまいますね、流れがきれいなんですよね、これが。
そして立派な正面を通り抜け、奥に行くほどこじんまりとしてきます。
美術館としての規模はちょっと小さいような気もするのですが(狭いってわけじゃないんですが、なんだろう?)、公共スペースとしては素晴らしいな。