『食彩の王国』#207sp スペイン〜魅惑のイベリコ豚紀行〜

イベリコ豚−Wikipedia


基本的にゃあ農牧を行なっている地域は農牧にしか向かないというのが定石なので。
まあ、それこそ、このイベリコ豚が育てられているスペインの一地域にとっては、それが贅沢だなんだという以前に下手をするとそれしかなかったんじゃないのかな、とも思えないでもないんですが。ところでスペイン国内の他の地域では食べられていないという生肉が、なんで日本で大ブームなのですか? 2003年まで輸出制限でもあったのかと思ったら日本の側が豚ペストを警戒して輸入制限してたんかい!
なにか聞き逃したと思うんですが、どうにも釈然としません。
ドングリだけを食べて、長い時間を掛けて運動して、ゆっくりと太らせていくのだという独特の育てられ方をするらしく、皆大好きの生ハムは後ろ足のみ使い、残りはほとんどその地域で食べ尽くしてしまうそうな(で、いやなんで日本;)。


そもそも、自分たちの家で食べる分のみ育てる、というのがもともとの形なんでしょうね、ドングリのみを食わせるというより、ドングリと豚しかなかったのかしら。「スペイン内戦の頃にはドングリでタルトを作って食べたねぇ」と言っておられましたっけ。
そして一年に一回、一番寒い時期を選んで一年分を近所で集まって解体し。
腸を取り出して肉を詰め、あれは一ヶ月、あれは半年、といった具合に貯蔵し、それに向かない部分は働きの報酬として皆で食べてしまいます、そして次の週はまた別の家。男は酒を飲みながら早朝から寒い中で解体、女たちはそれが済むと腸を洗いソーセージの準備。
食べることが好きで、お祭りみたいに楽しいね、とご当人たちは言われます。