『美の巨人たち』セミナリオ工房「泰西王侯騎馬図屏風」(日本)

“泰西王侯騎馬図(重要文化財)・江戸時代初期”


金屏風に、四人の鎧を付けた騎馬の人物が一枚ずつに一人ずつ並び。
見るなり「なんじゃこりゃああ?!」と叫んだのはまあ、詳しく説明すると論文になるんですが(感覚ってある意味すごいよね)、要するに日本の一系統の技術で描かれた、西洋モチーフの絵、しかも江戸中期以前、となるとこの国の歴史をつらつら考えるとありえない、該当する時期がない(宗教は入りましたが芸術まで手が廻るかな? というか)。
と思ったことが主な理由となるんですが、あー、織田信長。。。
基本的に、なんで素人なのに絵画の時期判定が出来るんだ、と聞かれてしまうと多分、わりと大胆に変わっているからではないかと思うんですが。
前後の、多分人的な流動から狩野派はないだろ、と判断されていた学者さんのほうが妥当なのかもしれませんが、あれは確かに新し物好きでアレンジ好きで権力者好みの派手さもでかさもお手の物というと確かに狩野派くらいしか;
逆にむしろ、狩野派って日本画の中で他にほぼ例がないんだなぁ、と再認識してしまったというかなんというか。つーか、わりと狩野派に関しては数見てるせいなのかも。


なら、西洋画の技術って認識でもいいんじゃないか、という意見もあるかと思うんですが色彩が違うんですよね。ただし、構図は完全に西洋のもの。
モチーフはそれぞれ勇敢な戦士、というか皇帝やら王やら将軍だとか、人間の騎馬図ってのも西洋的ですよね、日本の場合は合戦図だよなぁ。てか、王位にあるものが戦うってところからして日本に珍しい、、え、あー、ご機嫌取りだとしたら結果は期待しにくいか;