『美の巨人たち』ピカソ「ゲルニカ」(スペイン)

ゲルニカ−Wikipedia


1937年4月26日、重工業都市ビルバオを手に入れようとしたスペインの独裁者、フランコ政権がドイツのヒトラー政権と結託し、隣の小さななんもない平和そのものの街を空爆したのがこの“ゲルニカ”という作品に描かれた事件。
間違いとかそんなんじゃなくて、無傷で手に入れるためだったそうですよ。
ちゅーかゲルニカ関係ないじゃねーかよ、ひでーっっ?! と叫んだのは私や母上だけではないようで、今までフランコさんの対抗勢力から「協力して」と頼みに頼み込まれていて(せめてはっきり断るなりしてやれよ;)、どうも諾の返事をしていたらしいんですが、さっぱりそんな絵を実際に描くようなこともなく。
しかしこの事件の一報を聞いてから、猛然と描き出したそうですよ。
けれどこの絵を描き出した時にあったはずの反対勢力のシンボルはスケッチを重ねるうちに消え失せ、もともと薄くわずかに付いていたはずの色も消え、街を示すようなモチーフも絵の中のどこにもなく、ゲルニカの街の人は「どうして事件で燃えた古木の樫の木くらい描かなかったんだろう?」と不思議がるわけですが、その樫も悲劇そのものを示す物となり、ゲルニカだけの樫ではなくなったそうですよ。


この絵はキュビズム、という対象を異なる角度で見た構図を一つに詰め込んだような技術で描かれたわけなんですが、そのせいでなんちゅーか、なに描いてんだ、とか当時は言われてたらしいんですがね。“悲劇”を知る者はわかるんじゃないでしょうか、自然に。
20世紀最高の絵画と評されることもあるそうなのですよ。私も好きー。