「おばあちゃんに水着を売る方法」国友隆一

タイトルからしてなかなかインパクトがあるのではないかと思うのですが、この本でおばあちゃんの原宿巣鴨地蔵通り商店街が出てきたところで当然の帰結としても、もう一つの主役、というかほぼメインとして扱われていたのが京王百貨店、なにを読んでもどんな反応を見ても接客業の見本と言いたくなるような素晴らしい態度だと思うのだけれど、なんだろう、お腹が痛くなるくらい笑ってしまった、なんか全体的に微笑ましいww
そもそも高島屋が新宿に出展する時点で一斉に周囲がヤング・カジュアル一色に追従し、京王百貨店もそうしなきゃならないのだろう、とは思いはしたものの、売り場面積で4番店になることは避けられないし、まあこの際、と選んだのが今までの客層であるシニア層だったらしく、当時の社長さんはなんでも巣鴨まで視察に行ったらしい。


別の百貨店再編の本を読んでいたら、「電鉄系百貨店は立地の良さに胡坐を掻いて」当然の営業努力をしない、と評価されていたのですが、ある意味でそこらの老舗百貨店よりもずっとその面がきちんと出来ているような気がするというか、贔屓じゃないよねw
ストールを三角で作って布を節約して、残念ながら6割り値段だったとか、ちょーっとばっかり若い子よりも足が短いシニア層に配慮してお直しが少なくて済む細かいサイズを作ったり、左右の足のサイズをばらばらで靴を売ったり。
多目的トイレにカーテンを付けていて(付き添いの人のためらしいです)、新聞に感動の投書がされていたりとか、なんか全体的にすごかった。
ただこう、なんか経営理論がどうって感じじゃなかったのが面白かったんですよね、エスカレーターがやたらと遅いとか、若い人向けに惣菜コーナーを展開したつもりがお年寄りに受けたとか、、、え、えっと、今度行ってきます、将来お世話になりますねー!