「この人この世界」長寿企業は日本にあり #3 造り酒屋のバイオテクノロジー

わりと製薬関係での類似商品というのは数があるので、ちょっと聞いた時は「あーあ」としか思わなかったんですが(だいたい半年くらいで出ます)、2年も出せなかったところで共同開発を持ちかけるかのように見せかけて研究資料持ってったというのは。。。
さすがにそれ、企業倫理として許される範囲じゃないような。
本気でわからなかった、本気で知りたかったということなのかもしれませんが、言い訳が出来る範囲ではないような気もします(はっきり言ってその会社いやだわ;)。
でもまあ、「品がなくなってしまいますから」とおじいちゃん先生は言うわけで。
勇心酒造株式会社さんは少人数ながら、その何割もが博士号を取っているのだとか。米を扱ったのも日本人が昔から食べてますしー、そもそも作付面積が麦よりも狭くてすみますし、昔は盛んに行われていた研究開発が今はほとんどなくなってしまっているしとなんともおっとりご説明(でもかなり理論的w)。
そもそも日本の気質として、細菌微生物に頼る、というのは行われてもきたし合っているそうなのですよ。そして開発されたのが米のエキスの入浴剤に。
それが他社に盗まれてしまって(さすがにこの表現しても失礼じゃないかなと)以降、米から抽出された皮膚そのものの抵抗力を強くするアトピーの薬。基本的にあまり長寿企業っぽい、という内容でもないんですが(一人の研究者さんの話だよな)。


とはいえ、悪いことはしない騙したりしない、という心の余裕というか忍耐力のようなものは長く続いた企業であるから、という誇りが支えているというこなのかもしれません。新しい開発を行う、となった時に草の根運動のように周囲からの資金提供があったのも、そういう信頼関係のおかげなんじゃないかと思いますしねぇ。