『爆問学問』#27 合原一幸(カオス工学)

“脳を創る男”というと、前に蛙さんの心臓を作ってる人もおられたわけですが。
今度の場合は物理的な回路でもって「神経」の仕組みを模し、それを何個も連結させていくことでもって擬似的に脳を作っている、というのがその大雑把なコンセプト。とはいえ、それを一億個、人間の脳神経の数だけ連結していったところで人間の脳になるとは限らないわけですが、だって部位によって複数の機能があるし、多分そっちのメカニズムについては手付かずだと思いますしそっちのほうが“脳”の仕組みとしては上位に来るでしょうし。
(多分擬似的な脳なら1億個の脳神経はいらないんじゃないかなと。)
なんちゅーか、そもそもが今作れるかどうかという話でもないのではないかなと。


けれど、とある神経の仕組みの中にカオス理論が関係しているということは確認済み、そして脳の中に現実にあるということも理論段階ですが間違いないらしく。
そしてカオス理論というのは、一見全くの秩序がないものを予測する理論なのだそうですよ、それを説明するのに「サイコロを振ってその日の気温を決める」という例を出していたんですが、ちゅーかさっくり「サイコロの目という完全に恣意の入り込む余地のない状況」でもデータの数が十分に多ければ法則が見出せるんだよ、と言ったほうが良かったんじゃないかと思うんですが、それにしても田中さんのほうが数学得意なのね(あー、他人のルールを我慢出来る性質のほうが向いているのかもしらん)。
そういう意味では、太田さんが反論のために出した風邪引き脳はいつもと調子が違う、ということもある程度は前もってそこに含まれてるんですよね。
で、こう、人間や生物の予測不能さってのも突き詰めればカオス理論でしかないんじゃないかなー、ということも言っておられたんでしょうかね(現実は完全には観測不能)。