「京王帝都」ポケット社史、ダイヤモンド社

京王帝都というのはざっくばらんに戦後の混乱期に“大東急”から分離した元は別の京王+帝都という組み合わせの会社で、確かわりと最近、「発足50年」だったかを記念して正式に京王電鉄へと名前を変更したという、大手私鉄の中でも突出した堅実な財政を誇る、という西東京地区の鉄道会社。
まあなんというか、この本の発行まで戦後23年(1968年刊)しか経っておらず、そもそも10年くらいは戦後の混乱期で資材調達すら困難という状態だったわりには、すでに建て直しを通り越して結構な攻めの姿勢に移ってるんだなー、というのが正直なところ。
戦後すぐに廃線になった御陵線を利用した京王高尾線は開通済み。
ちょっと順序勘違いしてましたけど、多摩ニュータウン開発を見越した京王相模原線がすでに建築着工中、そのあとに都営地下鉄新宿線との直通計画(相手方の規格がそもそも京王線に合わせて作られたんですよね、都営新宿線、小さな話ではないよなー)。
京王百貨店が100億円の建築費にて建築済み、4年目。
動物園線競馬場線という沿線沿いの施設に向けての延伸済み、関係施設も建設&買収、バス路線を複数抱えて高速バス路線もすでに何本かの展開済み。
このあと、この当時の井上定雄社長の新宿駅西口の京王プラザホテル計画があるはずなのでうん、必ずしも鉄道事業専従ってわけでもないよな?
(なんとなく評価とか印象がそんな感じなんですけどね。)


あと、不動産事業も行ってるんですが、何故か鉄道会社なのに自前でガス引いたり、郵便局と交番呼んだよー、とかなんか細やかっていうか微笑ましい。
別に疑ってはないんですけど褒め言葉と成功例ばっかりで面白くはなかったなw