『爆問学問』#38 出口弘(社会シミュレーション学)

“この世はすべてお見通し?”、んー、太田さんがまあ、普段から万遍なく噛み付いているせいで逆に目立ってませんでしたが(どんなんですかw)、シミュレーションというもの自体に非常に危惧感を抱いているというのはわかったものの。
しかしまあ、「自然言語で計画を立てて失敗した時よりも、その原因がどこにあるかわかりやすいんですよ」という言い分で全てなのではないのかと思います。要するにシミュレーション的ではない計画というものは世にいくらでもあるわけでしね。
自然言語というのは、この普通に喋ったり書いたりしているこれで。
シミュレーションで表示されていること、というのはそもそも全て、本来こちらの形式で提示され、どこに成功要因があったのかはもとより、失敗要因がどこにあるのかもはっきりしない結果になっているのかなぁ、ということを薄ぼんやり思います。
とどのつまり、シミュレーションに危険があっても、現状よりはマシだろうと。
(しかし太田さんのことなので、案外それを乗り越えた危惧を他に感じているのかもしれませんが、少なくともこの回の中で明確な危険性を指摘するに至りませんでしたね。)


例えば番組の中では天然痘を題材に、ワクチンの数、発見され対応され始めるまでの日数、そしてワクチンを接種するための施設の受け入れ人数、という項目でそれぞれ条件の振り分けが行なわれていたんですが(学校の隔離なども)、これだって病気の広がりやすさや感染発覚までの期間でちょこちょこ違ってきますわね。
どの病気でもまずワクチンの絶対数は関係してきそうだけど、後はかなり違うよなぁ。
シミュレーションが現実に完全に対応するほど精度が良い場合、そのシミュレーションは人間に扱いきれない、なんて表現もありますしw まあ、道具ですよね、あくまで。