「NHKスペシャル 戦後50年その時日本は(5」石油ショック・国鉄労使紛争、NHK取材班

オイルショックはこの本で扱われていた1973年のものと、もう一度、1979年にも起こっているのですが、基本的にはそこで「もうしません」という結論になったと言われているので(なにか中東産油国が痛い目に合ったそうで)、逆に1973年には成功していたということになるのでしょうか、でも、それ間違いなく対日本の話なんだよなぁ。
この1973年をもって日本は戦後復興期から続いていた高度経済成長期が終焉を迎えた、と言われているのですが、ここのテーマはその国内の混乱ではなく、その混乱を背景に「実は石油は足りていなかったわけではない」「長期間の石油配分制限は続けられないと日本以外の国は最初からわかっていた」ということを語る体裁。
要するにまあ、いろんな意味での人災ですね。
ちなみに1979年の時点での日本のパニックが少なかったのは、なにも以前の経験によって忍耐力が付いたのではなくて、その“石油不足”の痛い経験から石油依存度を減らし、省エネルギー展開をしていたからだそうです。だから不足してなかったんだってば。
この国は、、、褒めればいいの貶せばいいのどっちだかわからんわー?!
思ったより中東産油国の政治的側面が大きかったんだな、というのが実感でしょうか、対イスラエル問題だというのは聞いていたんですが、譲歩しちゃってたのネ、日本。


後半のスト権スト、というのはこれ自体が妙な単語なのですが、要するに公務員のストライキが違法であるために権利を認めさせるための国鉄内での大規模ストライキの話。
が、そもそも国会にて国鉄方針が決まるためにストライキで目指すところが国家転覆となるためとても容認出来ず、そもそもそれ以前のストの結果、国内影響力が低下していた、という悪循環のために失敗。その後の民営化のきっかけになったのだとか。