「百貨店戦国時代 塗り替えられる業界地図」川嶋幸太郎

基本的に百貨店関係の本を書く人って伊勢丹を評価してるか、盲目的に評価してるかに別れると思うのですが(実際数値に出してるので低評価である必要はないよねw)、なんというのかなぁ、当然の話なんですが、信奉してる人よりは欠点を述べた上でどういう長所があるんだよ、という本のほうが当然魅力的に見えるよね。
そういう意味では、逆にちょっと損してるような気もするんだよなぁ。
むしろ欠点を知った上で頑張ってる部分を知るほうが当然気分いいじゃん。
この本ではどっちかというと盲目的信奉寄りだったのではないかと思うのですが、別の本であんまり詳しくなかった大丸のほうがよっぽど面白かったんだよねー、いわく、バックヤードを売り場の近くにするよ、とか、細かい事務作業をむしろパートや契約社員に任せて、正社員を積極的に、システムとして売り場に出すんだよ、とかね。
MD(マーチャンダイジング)どうたら、若い世代の圧倒的な支持が、あらゆる業界関係者に影響を与えてるんだよ! とか、それ自体にはぶっちゃけ中身ないじゃん。
(それただの他人の評価の引き写しというか、話の入り口だろ、入り口で終わりか。)


まああれですね、プライドの高い三越伊勢丹の統合話に始まり、上記の大丸とそれに素直に習う松坂屋、電鉄親会社同士の合併に巻き込まれた阪急と阪神、負け組同士であるそごうと西武の相乗効果、と概ね定番の展開。
高島屋は個人的には単独でやってけるんだけど、取り残された感が否めない的な読み方をしてみました、でも釣り合い取れる相手がもういねぇw
あと、新宿系の京王小田急はよく見かけるんですが、京成とか京急百貨店、地方百貨店なんかはかなり細かくて珍しかったなぁ、え、でも再編前提なの? どうなんだろう。