『美の巨人たち』クロード・N・ルドゥー 建築「アルケ=スナンの王立製塩所」(フランス)

クロード・ニコラ・ルドゥー−Wikipedia
(1736−1806)


フランス革命の頃、というよりフランスの市民革命の直前の時代。
王家の専売であったという製塩所を、むしろそこで働く人たちのことを一番に考え、製塩所を囲む形でコミュニティを作ったという建築家の作った“王立製塩所”(アルケ・スナンは地名ですな)、革命後、体制側の人間として一線からは遠ざけられてしまったのですが、むしろフランスの側にとって損失だったんじゃないのかなぁ、と言われているのを聞いたことがありますよ。同じフランスのル・コルビジェ(現代建築の父とか直線の魔術師とか言われてますな)(母上にとっては都市計画のイメージが強いようです)(ちゅーか、この番組ではモデュロール兄弟のお父さんw)に影響を与えたとも言われてるそうなんですが。
確かに建築家による都市の構想ってこの人が始めてなのかもなぁ。
ある意味でずっと権力者のものであった建築や都市を、理論や技術やむしろ「そこに住む人間」を中心に計画した最初のものなのかも。ユートピアを作ろうとし、製塩所の監督塔を中心に施設を半月状を展開、同じくらいの土地がすでに購入してあったことからそこからさらに“街”を広げようとしたのではないかと言われているそうなのだとか。


もともと王家が税収以外での収入を得るために、新たな製塩所を作ろうとし、そのための建築デザインを少し遠い立場(市民出身なのだとか)の彼に頼んだもので、ある意味でフランス革命とは場所が違うだけで同じ流れの一貫だったのかもしれませんね。
その後も稼動し続けたという、とても働きやすい、いい製塩所だったそうです。