『都市と防災’08』#8 進化する地震災害と被害相互の連鎖関係

多分私、この回の内容のようなことが聞きたくてこの授業全体を見ていたんじゃないかな、ということを思ったんですが、大雑把に言うと地震被害とその直接の原因のような部分と、民間に知られていたり語られていたことの(専門家との)齟齬というか。
例えば関東大震災の火災の時に「火災に強い家にしなければ」と皆が感じたということは有名な話ではないかと思うのですが、実際には震度の強い場所から、倒壊した建物からの火災の延焼によって被害が拡大した、というのが当時の順序。
要するに火災が起きても近所の人間が消し止めることが出来た地域が多く、それは建物が無事だったり人が駆けつける余地があったりしたんだよ、ということが語られていたのですが、その説明として、関東大震災と阪神淡路沖大震災の時に、実は火事とその被害についてはほぼ同じ関係のままだった、家の強度を強くするのがまずなによりも重要なのだ、という結論になっていて正直納得。それと、兵庫で防火システムが動かなかった、というのも実は当然の話であって、もともと一度に4軒程度の火災までしか耐える能力がなく。
しかもどうも阪神淡路沖の時は発生から5分にほとんどの方が亡くなっていたそうで。
なんか…ずいぶん必要のない相手への非難が行われていたような気は、します。うん。


この回のもともとの趣旨は環境の変化によっての災害被害の変化で例えば地盤災害は土地がなくなり住む場所が減ったことにより悪い地盤に家が増えて被害が増え、津波は予測が尽くうになってもその対応がきちんとされるとは限らず。
地震動による建物被害は基準が守られているのが基準以降の建物のみ。延焼火災は都市が過密になり、ライフライン機能障害も同じ、過密都市だとどうしても脆くなる。
で、情報被害、社会機能障害、その他の被害、まあ状況次第だよなぁほとんど。