「ダ・ヴィンチ・コード」中、ダン・ブラウン

正直言って、この話を読む前にどんな期待(もしくは偏見w)を持っていたんだかを上手く説明できないのですが、なんとなくもうちょっとこう、謎解き部分は「扇情的」な内容を想像していたような気もしますし、逆に現代事件部分がここまできっちりとエンターテイメントしているとは思ってませんでしたw さすが、評価高いだけあるよなぁ。
(ヴァチカン様が「あれは違うヨ」と表明した時に、なにやってんだ釣られたか?! とか突っ込んで本当にごめんなさい、むしろそれくらいの価値はあるわ。)
アメリカ人学者は、ひょっとしたら捜査陣(裏のある上司はともかく、おい部下w)を含めても作中一番真っ当なのに、微妙に自分の容疑よりも学術的興味を優先させちゃうし、女性鑑識官(暗号専門なのかな?)は最後の身内を殺されたんだし、それが長い確執のあった祖父だった、ということで同情は出来るものの、それにしたって大胆すぎるし。
案外、最後に出てきたイギリス人の好事家のほうが“まとも”なのかもしれません。
彼はちゃんと世間から引き上げて、変わり者自覚してるしね、旧友が殺人犯かどうか、ということもちゃんと裏の事情を確認して、それならありえるな、と納得するまでは疑ってたみたいだしね。ただ、警察が追ってることをすごくあっさり軽視してましたっけか。
やっぱりこう、まともな人いなかったかな。。。


キリストには子孫がいたんだよん、というのはまあ置いておいて(それ自体は証明のしようがないけど、キリスト教が伝えてきたのも同じく伝承でしょ? というのはもっともだと思う)、イエス・キリストの伝説が書き換えられてきた痕跡が、というのは死海文書以降、わりと取り沙汰されていることではありますよね。
皆が信じてきたこと、がどれだけ曖昧か、というのは面白い命題だよね。