「CIA−変貌する影の帝国」斎藤彰

諜報機関としては兄貴分であるイギリスの諸機関になぜか適わないだとか(でもなぜに? ハード面やら資金面なんかで桁が違うはずなのに)(特になにか言ってくるわけではないんですが、情報を「貰う」嵌めに)(滅多にくれません、そりゃそうだ)、どう考えてもライバル関係通り越して、成立目的そのものであるところのソ連邦(当時)のKGB局員と、ついうっかりと飲みに行ってしまったり。
まあ、相手を誘い出すことも仕事の一つなんだろうな、と考えていたら「誘ったり誘われたり」ってどういうことなんですか、やっぱり飲みに行っちゃ駄目じゃない?! とか。
日本にはわりと好意的なんですけれども(悪意はないと信じていただけているようで)、かなり即マスコミに流れるのはどうにかならんかとか。
中南米を中心にしたダーティ・ワークなどで、別の本で読んでいたことなどとあわせて(何十年もの苦闘の末の「希望の星」であった大統領の暗殺を支援していたり)、頭を抱えるようなこともないでもなかったのですが、どちらかというと、面白いというよりなにかおかしい本でした、いや、嫌な意味合いだけでもなく。
でもなんか、ソ連本国だったら心配しないんだけど!(そうだろうよ)
とか、お互いがお互いを見張りすぎてそろそろ相互理解の域に入っているような気がしないでもないというのは、うん、悪いことではないんですが、なにかがおかしかったです、そもそもこのCIAという組織そのものも何度かの再編成の憂き目にも遭い。
ウォーターゲート事件や、キューバ危機などの煽りをもろに喰らい。


なにかスパイというと華々しいイメージがあるけれど、そんなことはないよ、重要書類が多すぎてどれが重要かわからないようなレベルだよ、ということになると不安な。。。