「カンボジア最前線」熊岡路矢

国連派遣の選挙監視委員(有償ボランティア)の方の本と、国連の大雑把な関与と、それからカンボジアに伝わる伝統的な織りの復活を、と志している日本人の方の本を読んで国内の荒廃も、人びとの希望のなさもわからないでもないのですが。
さて「カンボジアってどんな国?」と考え出すと本気でわからないという体たらく。
しょうがないので、戦争そのものを突っ込んだ本(あんまり好きじゃないのですね、普段この手の本は)、と選択して読んだのがこれ。そして大まかな時代やら人物、派閥の流れはわかったものの、それでもまだなんでそんなことになったかがわからない。


わかることだけ並べると、現在に至るまで“唯一の平和な時代”として記憶されるシアヌーク王の時代(あくまで親父さんのほう)、彼が反米ということで地位を追われ、その後の国内勢力としてポル・ポト政権が出て欧米に支持され、しかし彼らは虐殺を行い。
その次に出てきた国内政権は、国外から見放されたそうです。
その彼らをなんとか支えていたのが旧ソ連国やロシア、中国(ポル・ポト派のことも支えていた、シアヌーク王のことも支援はしたが支配もした、とのことで善ではないのかもしれないけど)(でも、どう見ても全体的に欧米よりマシなんじゃ?)。
隣国のベトナムとの関係に関してはすみません、どの時点にしてもわからなかった、というのが正直なところです。国内でそう歓迎されているわけではない、というところくらいでしょうか、けれど、それだって歴史的な関係のせいもある気もするし。。。
はっきり言って、この国の一部の人らが卑屈になっても、周囲からの援助にありがたみも見せなくても、いくらなんでもさすがにしょうがない気が...orz
誰が敵で、誰が味方で悪か正義か、仮初めにすらよくわからないや。なんでなんだろう。