「香港−旅の雑学ノート」山口文憲

かつて“99年間”のイギリス統治下にあり、「その頃のほうが良かった」という言葉を正直話半分に聞いていたんですが(単に西側の情報を信用していないだけです、ぶっちゃけて経験則)。すみませんでした、なんか有名な無法地帯があることは知っていたんですが、全土(狭い)大して変わんねぇじゃないかよ、どこいってるんだイギリス成分(紅茶くらいはあるんですけどね、イギリス人少ねぇ)。
なんかどうも、日本統治の時点で大々的に追い出されて以降、事実上かつての勢いはなかったようで。イギリス支配下で本格的に不便だったのが「犬食えない」とか警官の制服がダサい、とかそんなレベルなようなのでいっそ影が薄い。
で、イギリス植民地(かつての、も含めて)の特色である教育やインフラはそこそこ、西洋の文化に関しても中国本土のような規制はもちろんなく。
外からの人間も含め(大陸から一方的に逃げて来ましたり)、狭い中とはいえ、さして束縛もなく自由にやっているみたいです。


でもこれ、純粋な意味でも無法地帯に近いような気もしないでもなく。
凶悪犯罪は少ないものの、強盗は日常茶飯事、とか、看板が古くなっても取り外されることもなく、一応政府に要望を出すと外してくれないわけでもないみたいですが、あまりの数の多さにほとんど諦めてしまい、台風で飛ばされるからいいや、とか看板ごときに潰されるようなら香港では生き延びられないよね、とか逞しすぎてちょっと怖いです。
もとは香港人としての自覚もなかったようなんですが、世代交代も進み、イギリスとも馴れ合い、中国返還前のこの時代、無秩序の中でなかなか元気にやっているようです。
(これだと、むしろ返還されてからのほうが風通しが良くなったようなw)