「昭和10年東京郊外電車ハイキング(上」RM LIBRARY-70、荻原二郎

昭和10年東京郊外電車ハイキング〈上〉 (RM LIBRARY(70))

昭和10年東京郊外電車ハイキング〈上〉 (RM LIBRARY(70))

私の知識の範囲内だと昭和8年に帝都電鉄、という今の京王・井の頭線、渋谷から吉祥寺までのそんなに長くはない鉄道が走りまして戦前の路線そのもの建築というとこの辺で打ち止めだったんじゃなかったっけ? 少なくとも都心近くだと地下鉄や小田急が昭和2年の開業ですし、それから続けて、となると戦後しばらくを待つことになると思うのですが。
だから昭和10年、というとなんとなくピンと来ましたが下巻のラストが帝都電鉄。
そして同じ資本によって建築されたよ、と言われてる兄路線である小田急線の建築風景がそもそもの著者さんの鉄道興味の始まりだったのだとか。
あと、渋谷に向かって走っていた路面電車である玉川電車、玉電ってほうが知名度あるのかな? それから多摩川近くに揃っていた南武鉄道、五日市鉄道、青梅電気鉄道、他の場所で聞いたところによると貨物輸送を目的として建築されてのちにまとめて国有化された路線ですよね、平日はともかく、休日はなかなか観光客で賑わっていたようです。


そしてその後、小田原に単身赴任になったお父さんを訪ねるたびに経路を変えていたようなのですがw のちに伊豆箱根鉄道になった大雄山鉄道、駿豆鉄道(確か西武系でしたっけ)。現在は小田急傘下の箱根登山鉄道
神中鉄道と相模鉄道は、まあ単独で事情ややこしいから飛ばすとしても。
なんというかこの時代から立場や所属が変わってしまっている鉄道が本当に多いよなぁ、というのがここまでの実感。それと成田さん付近の京成電気軌道や、成田鉄道(京成系でしたっけ? いや、多古線は廃線か、あともなんかややこしい経緯辿ってるな;)、たった一枚しか残ってなかった九十九里鉄道
九十九里鉄道も昭和36年に廃線になってるのか、うーん、いろいろ切ない。